キリンで1番売れてるビールと言えば、ウチの店では断然「一番搾り」。
ビールカテゴリーの中でも、「アサヒ スーパードライ」に次ぐ不動の2位ってところでしょうか。
31年前、世間はスーパードライがそれまでなかったドライという新しいジャンルを作り上げるほど爆発的に売れて一大旋風を巻き起こしていました。
ビール各社がスーパードライに続けと、様々なドライビールを発売。俗に言う「ドライ戦争」の始まりです。
キリンでも「キリンドライ」を出してかなり売れたので、ドライビールの認知度がますます上がる結果となりました。ただそれはかえって「スーパードライ」の人気を不動のものに押し上げる原因ともなったのです。
そこでスーパードライを止めべく様々な工夫を凝らした商品を次々と発売しましたが、どれも上手くいかず迷走状態になってしまった。
では、どうしたらいいと自らを問うた時、原点に帰ろうと開発されたのが「一番搾り」なんです。
キリンは、「飲み飽きないビール」を理想に掲げ、飲み飽きずに続けて飲めるには飲みやすいビールである事を目指します。
飲みやすさを追求した結果、雑味のない味が出来る一番搾り製法を採用したビールを世に送り出すことになりました。
一番麦汁だけを使った贅沢なビール、製法の名の通りの「一番搾り」の誕生です。
二番麦汁を使わないなんて、何て贅沢なビールでしょう。工場の工程やコストを考えたら、とんでもないプレミアムなビールだと言えると思います。
でもそうまでして一番搾り製法にこだわったのは、それまで王者として君臨してきたキリンの意地だったのかもしれません。
当時、いかにスーパードライが脅威だったか、キリンがどれほど窮地へ追い込まれていたかを物語ってるようですね。
かくして世に出た「キリン 一番搾り」は、ドライとは一線を画した本来のビールとして受け入れられ、キリンを代表するビール銘柄となりました。
一番搾りはまずい
一番搾りをまずいと言ってる人達の意見としては、「苦味がない」「雑味がなく薄い味」「キレがない」と言った感想と「苦味があって、後に残るクセのある味」という意見もありました。
後者はビール初心者で、一番搾りであっても麦芽やホップの苦味やコクが苦手な人かもしれません。
雑味がない飲みやすさを追求している一番搾りなので、苦味やコクをじっくり味わいたい人にとっては、薄くて苦味がない味に感じられるのでしょうね。
反対に美味いと言ってる人達の意見は
美味しいと言ってる人達の意見は、「スッキリしていてクセがない」「喉ごしがいい」「ゴクゴク飲める」「苦味がありながら、爽快感がある」というものです。
キリンが採用した一番搾り製法が、雑味をなくして飲みやすさを出してる意見ですね。
他にも「和洋中どんな料理にも美味しく頂ける」という感想もありました。スッキリとした味が料理の味を壊さずに両方美味しくいけるのでしょう。
美味しいと言ってる人達の意見を見ていると、キリンが目指した「飲み飽きないビール」を体現出来てるように思います。
まとめ
結論を言うと、「一番搾り」は美味しいに尽きますね。
恐らく「クラシックラガー」→「ラガー」→「一番搾り」の順で苦味やコクが少なくなっていき、雑味や渋みも無くなって非常に飲みやすいクリアなビールになってるんだと思います。
かつての麦芽やホップの苦味やコクを充分に味わいたい本格派が好きな人達やビール初心者で苦味が苦手と言う少数派を除く、ほとんどの人達が一番搾りを美味しいと表現していました。
故に一番搾りは美味しいと言えるでしょう。
発売から31年も売れ続けてる理由も自ずと分かりますね。